上京就活生応援 "山笑う"

なぜ私がこのサービスを始めるに至ったか

(2016年1月 オフィシャルブログより)

就職活動氷河期時代を苦労することなくすり抜けてしまった為、就職活動の大変さを知りません。そんな私が、就活生をじっくり見つめることになったのは、前職である八芳園にて部長をしていた頃の事です。シーズンもとなると約1000人規模の面接を行う事になり、毎日普通の業務が手につかないほどのハードスケジュールで学生を面接していた記憶があります。
とはいえ、当時は見ることに必死、決めることに必死、就活事情など「お互い大変だよね」程度にしか認識していなかったわけです。
その後、私は会社を離れたため就活生という年代にはなかなか触れ合う事のない日々でした。

が、とある20代の子たちのシェアハウスで、驚愕した現実に出会います。
上京して就職活動中の女子大生二名が、シェアハウスのリビングで雑魚寝状態、この時まで、上京して東京に滞在して就職活動をする子がいる事すら知りませんでした。色々な意味で衝撃でした。
「おいおい!」と突っ込みを入れたくなる現実に、耳を傾けてみると、そこには悪い事ばかりではない事情なども垣間見え、とても楽しそう。

① 就活の先輩である社会人が周りにいっぱいいる環境で話が聞ける
② 就活仲間がいる、話ができる
③ 安い又は無料なので長期滞在できる
④ 出入りの自由度が高い

シェアハウスという性質上、危険度もなく過ごせるようで(この辺り、時代なのかなぁ?とか思いますけど)女の子がリビングに寝袋で転がる様は、思いのほか本人たちには快適なようでした。こんな出会いに驚愕を覚えたのが2年前くらいのことです。

そんな衝撃も忘れた昨今、ニュースでも話題ですが外国人観光客の増大によって、ホテル宿泊事情が大きく変化しています。予約が取れない、高い!。東京出張で宿泊はあきらめて日帰りという話をよく聞きますし、逆に東京から地方へ行く際にも中々予約が取れませんし、定価販売で泣きそうです。

仕事柄、ホテル事情に詳しいので現在どのくらい都心のホテルが満室状態なのかは理解していますし、定価販売なのも周知の事実となっています。<開業なし続ける>こんな事情の中、就活生たちが長期滞在するのは負担がかなり大きくなっているのではないだろうか?とあの衝撃の場面を思い出します。

とはいえ、今は格安でお部屋を探すだけなら、エアービー等の利用もありますし、貸す側も貸される側も、シンプルに便利に簡単になっていますから、それほどではないのかもしれません。<開業なし続ける とはいえ トル>私自身そのような誰でもかれでもというサービスにお部屋を提供するには抵抗があります。困っている上京就活生が居たら、うちに来ればいいのにとは思うけれど良くわからない外国人観光客などを受け入れられるほどの許容はないのです。

親の年齢にも近くなってきた今日この頃、就活学生を持つ親の気持ちにもなってみたりします。東京の地へ赴き、就職活動で疲れ果てたお子様のサポートをしたいお気持ちのある親御さんも多いでしょう。ホテルなら確かにセキュリティーは安全、でも味気ないホテルの一室に疲れ切って帰る、声がけもない無言の部屋。できれば、親せきの家などに預かってもらいたいと願うのかもしれません。目の届かない場所だからこそ、心配は尽きないと思うのです。

今あるサービスを調べてみると、就活生同士のシェアハウスがかなり多く、楽しそうです。ゲストハウスでは外国旅行者と一緒に過ごす様子も拝見できます、ウィークリーマンションを借りてしまう人、友人の家に数週間転がり込むなど多彩。全体的に若者同士が支えあっているように感じます。ホームステイというサービスはあまり活発ではないようです。
人間関係が面倒とか、色々あるのでしょうか・・・・なぜだろう?

シェアハウスとも違う、優しい環境を提供してあげられるかも?
と、数人の友人に話をしてみると、思いもかけない反応が来たのです。

「部屋だけなら、べつに雑魚寝で良いんだけどさ、能登谷さんみたいな人の家に行けるなら、話も聞けたりするなら、就活生にはかなりの付加価値ですよ」
「就活生じゃないけど、勉強しに行きたい」
ちょっと期待値高すぎますけど、でも、そうか、人それぞれに付加価値が付くんだ!と知りそして、それはとっても嬉しいことです。こんな私でも役に立てるかも!
周囲の大人たちからは
「そういう活動良いと思うよ」「そういう実情知らない人もいっぱいいるよ」
と応援コメントも頂けました。

私の周りの独身女子たちや、子供のいない部屋が広いリッチマン夫婦、子供が巣立った部屋を持てあます世代のママさんたちにも共有できないかしら?私なんかよりよっぽど為になる人がいっぱいいるじゃない。
暖かいお部屋と、お布団と、時に愚痴りたくなったら話し相手と、面接の練習相手や先輩との意見交換、そんな時間と場所を提供できて、それを「いいな」と思う人がいて、そこを繋げることができたら素敵だなと考えに至りました。

就活シーズンだけなら時期が限られるのもいい。一年中では息が詰まってしまう。
いい年をして結婚もせず、子供も産んでいない独身女にとって、社会に積極的に貢献するというのは義務だとも思っています。けれど思っていてもなかなかできない。
人様のお子様ではあるけれど、ほんの一週間弱ではあるけれど、役に立ってみたい!

まずは、私が体験経験して、ご報告していきたいと思っています。
とにかくやってみなくちゃわからない!

そして、少しでも共感してくれた方々へは、是非参加していただきたいと思います
うちは狭いから、関係ないと思います。
きちんと暖かく寝れる場所と、みなさんの「おかえりなさい」が聞けたなら。